非合理なふるまいで経済は回っている?行動経済学まんが「ヘンテコノミクス」を読んで

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立ち寄った書店で目にとまった本、「行動経済学まんが『ヘンテコノミクス』」。
こういうことあるよね、というサザエさんに出てきそうな日常の一コマがエコノミクスにとって意外と無視できない、ということに気づかされる面白い本です。

力を抜いて視点を変えてみる、という面ではウェブ制作をしている人にも役に立つかも。

カバーそでの部分には、こんな説明が書かれていました。

行動経済学【behavioral economics】とは
今までの経済学は、「人間は必ず合理的な経済行動をするもの」という前提で構築されていました。
ところが普段の私たちは、それでは説明できない非合理なふるまいを多くしています。
行動経済学とは、従来の経済学では説明しきれない人間の経済行動を人間の心理という視点から解明しようとする新しい経済学です。

「行動経済学」なんて言われると大学の授業のようですが、近年話題のキーワードです。
それが、コミカルなタッチの絵とセンスあふれる構成で説明されているぶん、わかりやすい本でした。

人はなぜそれを買うのか。安いから、質がいいからというような納得できる理由でそうするとは限らず、またそういう理由だけでは動かないことがあります。

モチベーションの上げ方【上昇選好】

お気に入りはいくつかあるのですが、「週給どんぐり70個」の巻というセクションも興味深いものでした。
この話では質に定評のある「うさぎ自動車」と業界一位の「たぬきモータース」が期間工員の募集を行います。
それぞれ同じ期間、そして同じ給料の募集で、それぞれリスさんたちが応募し働き始めました。
1日目からどんぐりのお給料をもらうのですが、もらったリスさんたちの反応が異なります。
そして日が経つごとに、「うさぎ自動車」で働くリスさんたちの方が、イキイキと働くようになり、それは生産台数という結果にも表れるようになりました。

なんで?!という種明かしは本を見ていただくとしますが、ヒントは「上昇選好」、人はだんだん良くなる方を好む、というセオリーです。
だんだんと給料が良くなるような仕組みがあると、モチベーションや、成果にも関係するというのは、勤続年数、年功序列でアップしていく給与でも証明されていますね。
確かに毎日ワンパターンな生活の繰り返しだとだんだんと気分も低調になる人もいます。


この他にも、「フレーミングの法則」や「メンタルアカウンティング」、「ハロー効果」などよく知られたセオリーもユーモア込めて描かれていていました。

本当にごく普通にありふれたシーンやアイデアかもしれないのですが、改めて取り上げてみることで、自分の生活やビジネスに視点を変えて取り組めるかもしれません。

いつもウェブサイトの設計や動線、いわゆるUXを生業としている人にとっては、「こんな作りにしたらコンバージョン上がる!」と思っていてもそうとは限らないということが多々ありますが、ちょっとしたユーザー目線を取り入れるためのいい刺激になりました。

作者は、あのピタゴラスイッチの企画者。

あとがきを見ていると、この本の作者はNHKの名物コーナーピタゴラ装置の監修など手広く活躍されている佐藤雅彦氏でした。
「だんご三兄弟」の作詞とプロデュースも担当されていたとか。

そういったのびのびとした発想を感じる一冊です。

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