AppleはなぜPCデポで販売するような戦略をとったのか

PCデポの炎上が、長引いている。

昨日は、ノルマを課していないとの社長コメントに対し、従業員がノルマに当たるトウゼンカードという書類があることを公開していた。

PCデポ「ノルマは課してません。現場の暴走です」→怒った従業員がトウゼンカードを流出させる

このいわゆるノルマの中に、以下のような記載がある。

 iPhone、iPad、iMac、iPodを全部買わせる(平日・土日1件ずつ)

解約を思いとどませると得点になる

というものがある。

こんなこと、あれだけ製品の「体験」を重視し店舗設計まで行うAppleのポリシーが許すはずがない。

文字どおり手の届かない存在であったMacや、垂涎の的であったiPhoneが身近な存在になって久しい。もっと一般の人たちにも、いや初心者こそMacを使って欲しいと強く思ってた。

売上目標などが関係するのかわからないが、少し前からこう言った小売店でもApple製品が扱われるようになった。

初めは旗艦店や大型店にて一区画があてがわれ、それっぽい木目の台に余裕のあるスペースとともに販売されていた。今でもリテールストアなどではそうだと思う。

しかし、売上至上主義となったり、Appleの本来扱われたくないような方法で製品が販売されていくなら、一番インプレッションに左右されやすいユーザーから、Appleへの製品信頼が失われていく。

Apple製品はもちろん完璧ではないけれど、お客も変わってしまうような魔法がある(あった、かな?)。

ずっとWindowsだけどどうしようかな、でもかっこいいな、という憧れから勢いや決意とともに入手して、そのユーザビリティや体験の新しさに目からうろこが落ちて、iPodやiPad、その他の製品にも同じ期待を持って購入して、その帝国の罠にはまっていく・・それを導くのは、売り方も含めた全体に細部にまで行き渡る哲学であったはずなのだ。

裾野を広げ、存在が大きくなっていくことの弊害だろうか、またはこれも盛者必衰の一つなのだろうか。

閉店したフレンチと、気に入った店やサービスにコミットすることの価値について。

久々に寄ってみようと、なじみあるレストランに行ってみたらまったく違う店になっていました。レストランは那覇市松尾にあったフレンチ、ラ・ターブル・ド・パラディ(La Table de Paradis)。

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奥さんがシェフで旦那さんが給仕というスタイルの店で、席数は少ないけどランチは1,000円できちんと作られたフレンチを楽しめる店はそうそうなく、固定客もきっと多かったはず。

野菜、肉、魚ともに丁寧に整えられ「おいしいものを食べたっ」という満足感があり、ほんとにフランスの街角にありそうなこじんまりとした良店だったゆえに残念でした。

淘汰が激しく、9割は10年続かないと言われる飲食業界。おのずと「なぜだったんだろう」「料金かなあ」「クーポン宣伝とかする店でないからなあ」などと全く勝手に考えてしまいます。

気に入っていた店や製品が終わってしまうと、そうやって惜しむ気持ちとともに、お店の努力もあるとはいえ、お客の側も声や足を向けることも大事なんだろう、と改めて気づかされました。

その価格とサービスとおもてなしを続けてもらうために、という一種の責任。

しっかり利益を持ってもらったり、改善してもらいたいところは伝えたり、それが顧客の側の責任なんだろうということ。

サイレントオーディエンスという言葉もありますが、もしあるお店や商品が気に入らなければ、客は静かに歩みを止めるだけ。

これはレストランだけでなく、一本のお気に入りのペンだったり、メガネであったり、車であったりしてもそうかもしれません。

「なじみ」といえるような長く付き合う製品やサービスが増えてきた年頃だけに、そういった関係性を考えさせられた日でした。

冒頭のレストランの行方を検索してみると、経営していたご夫婦は店を閉じて数ヶ月以上のヨーロッパ旅行に行かれたとか。

ぜひまた本場の味をふるまってほしいところです。

CSS Nite OKINAWA Vol.6で語られた最前線のWEBマーケティング術

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1年半ぶりとなったCSS Nite OKINAWA。今回は宜野湾コンベンションセンター近くの、CSS Niteにふさわしい、ITカフェっぽさに気合の入ったG-WAVE2階で開催されました。

CSS Nite OKINAWA Vol.6

毎回内容が実に充実していて元が取れると感じられるものですが、今回はけっこうマーケティング寄りのトークが多く、ディレクター以外であってもぜひ共有したいネタ満載でした。

全部は無理ですが、個人的に興味深かった情報をブログにします。

コンテンツ戦略とWebマーケティングをつなげる方法

サイバーガーデンの益子さんは、WEBマーケティングを制作段階から意識しよう、というお話。具体的にいうと「ペルソナ」設定、どんな人に届けたいかをでっきる限りしっかり設定しようというものでした。

リニューアルの場合は、コンバージョン少ない場合は特に最低一年くらいのデータに基づいて、新規の場合はデータがすべてではないので、できるかぎり現状を把握して設定することが大事だそうです。

ペルソナの年収設定、とっても大事だと明言していました。いくらくらいお金を使ってくれるか、どんな頻度で、イメージが膨らむ気がします。

月に2万しか予算がないなら、どうする?

質疑応答にて、鷹野さんが「もし月に2万しか広告費かけられないなら、どうするか?」という無茶振りをしていました。

みなさんなら、どうしますか?広告効果をあんまり感じられなかったり、実際そこまで予算かけられない、という会社は意外と多いです。

益子さんの答えは「facebook広告に投じる!」とのものでした。10万くらいまでなら、まよわずfacebookに、という明快な答えでした。

たしかにリスティング会社に見積もりをとっても、この業種でこのキーワードなら他社ならいくらかけてますよ、というのが5〜10万が最低となるケースがよくあります。営業トークとはいえ、実感としてもそれに近く、かつyahoo!、google、その他にも割り振るなら、それなりの予算がなければできません。

他社様の費用対効果としての最前線でのこうした声を聞かせていただくことはとても貴重で、参考にしたいと思います。

G-WAVE一階はカフェ。休憩中はここでコーヒーを。

G-WAVE一階はカフェ。休憩中はここでコーヒーを。

成果を上げるコンテンツ施策と導入効果

KDDIコミュニケーションズの阿部 正幸さんは、自社CPIエバンジェリストとしての活動を話してくれました。

ざっくりいうとブログで売り上げを上げるには、というテーマなので街のカフェや商工会のセミナーで扱われそうな内容ですが、天下のKDDIのクラウドサービス事業のネットの取り組み方です。しかもネットでのマーケティングだけで集客をなりたたせており、ブログ流入からの成果として2,000万円/年を実現しているような方法です。ちょっと違います。

ブログで扱う内容って、どうしても会社としてアピールした情報の発信になってしまいます。対して、それはただの宣伝なのでなかなか伝わりません。

CPIブログでは、2013年は「ユーザー向け記事:自社製品広告記事」の割合を調べると「1:2」で、そこから291件の成約があったそうです。

対して2014年、「ユーザー向け記事:自社製品広告記事」の割合を「5:1」としてみました。

結果、なんと202%増の588件の成約となって見事成功。

分かることは、自社ブログであってもユーザーの役に立つコンテンツを準備すれば、十分そこから知名度を上げ、本サービスへとつなげることができる、ということです。企業として情報を発信するとき、それがどのようにユーザーの役に立っているか、の視点でコンテンツを選ぶようにとまとめてくれました。

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特に効果的なのは、「置き型コンテンツ」

置き型コンテンツとは、検索に特化され、定期的に人を呼ぶような記事のことです。特にエラーコード系の記事、型番系の記事などは以外と変わらず効果が生まれるとのこと。

なるほど、LIGさんやいろいろな集客成功しているメディアは、思えばこういった記事があります。

わたしのつたないブログでも、how to系、トラブル対応系の記事は変わらずアクセスを集めています。

こういった記事も戦略的に年間で割り振って、みたいな提案をぜひぜひクライアント様にしてみたいと思いました。

イベントの感想のまとめ

恒例のノベルティプレゼントじゃんけんでは、ADOBEのノートブックが当たりました!

家宝にします

家宝にします

このほかにも、写真撮影のディレクションなども大変勉強になりました。技術系のイベントは地方は少ないので、こういった最前線の情報があるのはとてもありがたいことです。

ぜひまた夏前後に関係者の福利厚生かねて企画頂いて、いっぱい楽しみつつ価値ある面白い情報ご提供いただけたらと思います。

エクスマ販促事例58連発セミナーin沖縄へ参加してきました

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去る2月22日にマーケティングについてのセミナーに参加してきました。「エクスマ販促事例58連発セミナーin沖縄」というタイトルで、藤村 正宏さん主宰の全国で行われているセミナーです。

【満員御礼、終了しました】エクスマ販促事例58連発セミナーin沖縄

 

エクスマとは

主宰の藤村さんの提唱する「エクスペリエンス・マーケティング」のこと。モノとかスペックとかを売るのではなく、サービスや商品を通した「体験」を売るマーケティング手法です。

モノやサービスが欲しい人はほとんどいない
もうモノは余っています。
誰もモノは欲しくない。
だからモノやサービスを売っていると、売れないのは当たり前です。
だって、お客さまは「モノ」ではなく、「体験」が欲しいのです。

エクスマとは?

以前よりウェブマーケティング系の情報サイトにて取り上げられることが多く、興味深い情報が提供されているので、一度参加してみたいと思っていました。

わたしははじめてでしたが、マーケティングや営業畑の方にとってはこの藤村さんはなじみのある方かもしれません。
飲食店舗のプロデュースからノウハウを蓄えていったそうですが、クライアントさんにもパナソニックやJR、また水族館などが名を連ね、全国各地で活躍しています。

沖縄でのセミナーの内容

75名の参加者のうち4分の3がはじめてということで、エクスマの紹介が過去の提案事例を通して丁寧に説明されていました。
塾生のパート含む58以上の事例、そして5時間にも及ぶセミナーであったので紹介しきれませんが、興味深い例を取り上げてみたいと思います。

お台場の観覧車の売っているものは何か

岐阜知事の依頼で観覧車設置の委員を務めたときに、他の土地の観覧車も視察に行ったそうです。
ひとつは東京はお台場の観覧車900円。もうひとつはとなりの葛西の観覧車、700円。どちらも17分で一周、東京近郊という立地、似た条件にもかかわらず大きく異なる点が一つあったとのこと。
葛西の観覧車のスタッフはやってはいけないことをやってしまったそうです。

葛西臨海公園

その時、視察のために20代のスタッフと二人で観覧車の列に並んでいたそうですが、周りはほとんどカップルか女性客だったそうで。

ご自分たちの順番になった時、なんと母娘ペアと”相席”で乗せられてしまったのです。
見知らぬ人、それもワケありに見えなくもないカップルと密室に17分、相手はヒジョーに緊張した時間を過ごしたようだったとのことでした。

夜景のきれいなところで、空中という日常と異なるエリアに自分たちだけの空間を持てる。人によってはプロポーズや二人だけの貴重な時間となるのかもしれない。
そこに他人が入ってきてしまったら台無し。

何のためにペアで約20分のために1,400円を払うのか。これがいわゆる、「スペック」を売るのではなく、「体験」を売る、ということでした。

このようにエンターテイメントでの実例はよく「おもてなし」力が如実に現れますが、BtoBなどの分野であっても、クライアントの支払う対価にはいろんな意味があり、相手の「心地よさ」は非常に大切。

ぜひ、その時だけの益だけではなく、長い目で貢献できるようなシゴトができれば、と気付かされました。


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ブログとか、本よりも、トークのほうがよく分かる

amazonでも著作はありますし、ご本人もケチケチせずにブログやfacebookで事例もいっぱい紹介してくださっています。

しかしデジタルまたは紙面での制約によって情報は編集・フィルタリングされているので、LIVEで聞くほうが得られるアイデアにもまた価値があるので、リアルのイベントはやはりいいなあと感じました。

終始興味を失わせないトーク力もあって、5時間があっという間に過ぎていきました。
わたしが携わる情報デザイン、ネットでの集客にもぜひ活かしてみたいと思います。

紙媒体での事例が多かったので、ぜひ次回はウェブマーケティングでの事例も期待したいところ。

藤村さんは沖縄ともコネクションは深いようで、今年もセミナーや塾を企画されているようです。

ちょっとした「気づき」を得ることで、売り上げが数億も変わることもあります。

ご興味ある方はぜひまずは著作からでも。

スマホ、タブレット、そしてPCの使い分け調査から見えてくること

マルチスクリーン時代

スマホ、タブレット、TV、そしてパソコンといったデバイス機器からのインターネットの利用実態をまとめたyahoo!「マルチスクリーン時代 デバイスのいま」というインフォグラフィックが興味深いです。

それぞれの端末によって使われ方、使う場所は違うよねというのは周知の事ですが、yahoo!のようなネットマーケティングの雄が解析したデータだけに、見てみる価値があります。

マルチスクリーン時代 デバイスのいま(Yahoo! JAPAN マーケティングソリューション)

興味深かったのは、以下の点:

  • 5人に2人は、毎日2台以上のデバイスを使っていて、場所や時間帯によって使い分けている
  • スマホは1日に9回以上、週に6日以上使われている
  • タブレットはエンターテインメント目的に使われる傾向がある
  • パソコンは利用目的の70%がショッピング
  • 二人に一人が3時間以内にデバイスからデバイスに行動を引き継いで利用している
    〜例:商品をスマフォで探す→商品をPCで購入

やはりスマホは圧倒的に強いですね。
ウェブサイトを持つとしても、スマフォ向け・パソコン向けにページを用意する際に、そのデバイスでのアクセス目的を踏まえて情報設計する必要がある、とよく分かります。

TVで見かけた商品に関心を持っても、いちいちパソコンを立ち上げてブラウザ開いて検索、とはならないわけです。
手元にあるiPhoneで探して興味を持って、さらに関心を持って購入検討のためにパソコンで少し時間をとって見てみる、申し込みを行うという流れが見えてきます。
住所入力や購入ボタンを「押した感」は、やはりパソコンの方が長所を持っていますもんね。

実際にサイトを設計したり、企画を提案するときも、こういった行動ターゲッティングも含めてみたいと思いました。